ニノ・ペペローネ

イタリア料理とはWhat is Italian cuisine?

第11回 パスタ~その1~

今回はパスタの話ですが、私がパスタを語ると長くなるので「パスタとは何だ」というテーマのもとに、他の本などに書いてあるようなパスタの歴史みたいなことは省いて、それでも3回に分けて語ろうと思います。

まずパスタというのは、小麦粉に水を混ぜて出来る食べ物全般のことで小麦粉を使って作るケーキもパスタの一種でパステッチーノと言ったりします。
私達が通常パスタと言っているものはパスタアシュッタ(乾燥パスタ)とかパスタフレスカ(生パスタ)とか言われているものです。

しかしイタリアには、この乾燥パスタに関する法律があり、国が定めた基準を満たした物だけが、パスタと名乗り商品として表示できるのです。デュラム小麦のセモリナを100%使用しデュラム小麦100gの中に全卵5個以上を使用すること乾燥パスタ中の水分は12.5%まで、保存料など添加物は入れてはならない。

混入物としてみとめられるのは天然の食品のみ、バラ売りは禁じられており各生産会社は、100g、200g、1kg、さらに1kgの倍数に分けて包装して売らなくてはならない。生パスタには軟質小麦粉を加えてもよいなどなどで大変きびしいものです。ですから、ヨーロッパの他の国でパスタとして生産されているものの多くはイタリア国内ではパスタと名乗れないヌードルなのです。それほどイタリアという国はパスタの品質、それに連がる味をきびしく管理しているのです。

ここでデュラム小麦とかセモリナとか、以外に正確に答えられる人が少ないので確認しておきますが、デュラム小麦とは硬質小麦のことで、セモリナとは、この場合デュラム小麦を粗挽きにした粉のことを意味します。ちなみに細挽きのものは強力粉で軟質小麦の細挽きは薄力粉ということになります。

~1999/11/22掲載~

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