第6回 北イタリア料理~その2~

パルマ産の生ハムやボローニアのミートソース類、パルマとレッジョで生産されるパルミジャーノ、レッジャーノというチーズなどはその最たるもので、カツレツの上に生ハムとチーズを重ねてバター風味で焼き上げるボローニア風のカツレツや幅広の平パスタをミートソースとチーズとクリームとバターなどで何層にも重ねてグラタンにするエミリア風のラザーニアなどは、この地方を最も強く感じさせる料理である。

南イタリアのオリーブ油の香に対し バターの香りの料理という印象がある。

しかし、北イタリアにもアドリア海側のベネト州やジェノバとかサンレモのある地中海側のリグーリア州には当然、魚介類の料理が多くベネチアのイカ墨料理やスカンピなどの甲殻類の料理が有名だが干ダラを牛乳で煮込むようなこの地方の料理はやはり、北イタリア的と感じざるを得ない。

また、ジェノバにはバジリコの葉と松の実などから作る有名なジェノバペーストがあり、魚介類やパスタとの相性がバツグンに良いソースとなる。

また、この地方ではワンタンのように中に詰め物をしたパスタ、ラヴィオリがよく食される。

北イタリアにはこれらの地方以外にもバローロやバルバレスコといった赤ワインの銘品を産み出すピエモンテ州や同州アルバ地方のトリュフやポルチーニ茸なども忘れる事はできないし、アオスタ地方のモチェッタと呼ばれるカモシカの生ハムなど、各地方ごとに特色のある食材があるが、料理全体の印 象としては濃厚で乳香(チチクサ)くリッチなテーストでキノコの香もする。パスタに関しては、南イタリアの乾燥パスタに対し乾燥させずに使う生パスタがほとんどである。また卵を入れずに水だけで作るものやそば粉みたいなものを入れて作る物など、地方性が豊かである。

次回は中部イタリアのお話しをしたいと思います。

~1999/9/3掲載~