第9回 南イタリア料理~その1~

前回までに北部から中部イタリアまでのお話しをしましたので今回はパスタとピッツアの本場南イタリアのお話しをしたいと思います。

多くの日本人は、南イタリアと聞くと青い海、明るい太陽、陽気な人々などほとんどイタリアを代表するような明るいイメージをいだくのではないでしょうか、もちろんその通りなのですが、その歴史はフランスやスペインの占領下 にあった地方もあったり、気候的にも夏は、カラカラに乾き、北アフリカ的気 候となる。これらの背景により農作物も限られてきたり、かつては農業の近代 化も遅れ、中部や北部。遠くはアメリカの移民などという型で人口の流出がおきた。そんな中にあっても南国気質の南イタリアの人々はめげずに硬質小麦や オリーブなどを栽培し、パスタが作られるようになって行く。

安くて旨くて満足感もあり、保存のきくパスタは南イタリアの食の中心となり17世紀以後トマトの栽培が行われるようになり、パスタは料理としての広がりをさらにみせて行く事になる。

現在では人口も他の地方からもどりトマトは生産から缶詰、また南イタリアの料理でよく使われるドライトマトに至るまで、工場の近代化が進み、生活水準も以前のような事はもちろんない。

また南イタリアと言えばナポリの魚料理がある、タコの料理やブイヤベース のような煮込み料理など漁師的なにおいのする料理が多い。

そしてナポリはピッツァの本場で"ナポリのピッツアを守る組織"なるものにより、その管理は厳しく中部や北部のようなペラペラのピッツアでなく周りのドテに厚みのあるイタリアンピッツア本来の型が受け継がれている。他とは違うこのピッツアにナポリの人々は誇りを持っているようだ。当然具も魚介類が中心ですが、薄切りにした肉をニンニクやオレガノの強いトマト系のソースで煮込んだものなどもある。

~1999/10/28掲載~